山里のご馳走

前日に雨が降ったけど、川は全然増水した気配がない。

朝は冷やかしのつもりでダム湖を1時間程やってみて1バイトのみ。

たぶんウグイだ。

 

水量が少なく頼りない流れの川は水温も高くて魚たちの活性は低い。

上流に行けば渓流といえる流れがあって、ヤマメとイワナの顔をそれほど苦労も無く見れるのは分かっているけれど、この時間はもう人が入っているだろう。

ここ数年、下流の里を流れる区間を歩いていなかったのでどうなっているのかちょっと気になったし、この時期この区間に入る人は少ないから一発大物の可能性といういやらしい考えがあったのだ。

 

結果は、予想通りのさっぱりだ。

ヤマメは居ないわけじゃないけど、見えるサイズはチビばかりだし水温のせいかチェイスが極端に少ない。

未だ2匹しか釣れていなかったけれど、太陽が南中してこれ以上やってもシンドイだけ。

もうやめることにする。

区切りよく堰堤で上がった。

ちょうど上がったポイントに野イチゴの株が3つほど有った。

実は真っ赤に色付いて完熟のタイミング。

1つ摘まんでみると、優しい甘さと酸味が口の中に広がる。

これは美味い。

片手に実をたんまり盛って一気に口に押し込んだ。

それを3回。

暑さでだるくなった体にご褒美だ。

釣果はさっぱりだったが、車までの帰りの足取りは少し軽くなった気がした。