先日のとある釣行での話。
その日は知り合いの方と3人での釣行だった。
川近くの県道沿いで待ち合わせ、入渓点へ車を止め釣りを始めた。
交代しながら3人で先頭を交代しながら釣り上がる。
だが、この日の魚の機嫌はあまり良くないようだった。
ここぞと思われるポイントでもまばらな反応ばかり。
前日に人が入ったのだろうか?
交代して私の番だ。
ポイントは上流からの落ち込みから続く深瀬。
アップでレテノールをキャストし、トゥイッチで誘う。
すると数m先の流芯底でヤマメがチェイスするのが見えた。
続け様に何回かアプローチするも、そのヤマメは見切ってしまったようだ。
相変わらず下手だなぁ。ちゃんと釣れよ、まったく。
と思いながらルアーチェンジしようとワレットを取り出す。
さて、どうしよう。
こういう時、私はルアーのサイズを上げたり、アクションが大きくなる様なものを選択することが多い。
ヤマメは今結んでいるレテノールのアクションを見切って警戒してしまっている。こういう状況ではヤマメはルアーをベイトとして認識してることは無いだろうからサイズダウンしてアピールを抑えたりするよりも、逆にアピールを大きくしてリアクションバイトを狙った方が良い結果が出る気がしている。
そして、出来れば魚にとってシルエットがはっきり見えた方が良い。
そんなわけで交換するのは、試作品の薄型55mmだ。
最初はフラッシングを狙ってパッションオレンジにしようと思った。ところがフックがワレットのファスナー付近に貫通していて中々取れない。なのでブラックチャートをスナップにセットした。
先程と同じラインを狙って薄型55mmのブラックチャートをトレースさせる。
レテノールの時よりも1回1回のヒラを大きく打たせる。若干ジャークさせるイメージで。
すると3投目位だろうか、ヤマメがバイトし横に走った。
合わせが僅かに遅れフックに乗せることは出来なかった。食いも浅かったと思う。
でも、一度は沈黙したヤマメが口を使ったのだ。
口を使った理由をはっきりと確かめることは出来ないけれど、少なくともルアーチェンジの方向性は間違ってはいなかったと考えることが出来る。
その時々のケースバイケースではあるけれどルアーチェンジの際の黒への私の信頼は厚い。