今回はルアーの輝きについて考えてみます。
ルアーは大抵、光をよく反射するように加工がしてありますよね。
メッキだったりホログラムが貼ってあったり、そしてハンドメイドミノーにはアルミが貼ってある。
例としてスプーンの場合を考えてみたいと思います。
スプーンには鏡面のようなメッキがしてあるものが殆どだと思います。
私はこの鏡面メッキの状態って好きじゃないんです。
理由はアピール力にムラが大きいと感じることとギラついた反射に魚が警戒することも多いから。
写真右のものが鏡面メッキされた状態なのだが、斜めに光が2本強く反射している。眩しい。
(ワザと光を当てて撮影しています。)
しかし、その周りは、周囲の景色を映しこんでいるように目立たない。
ムラとは、これは予測なのだけれど、明るい状態ではこのスプーンはギラギラと反射して強くアピールするがライトの様に収束された直線的な光を放つ。
逆に、暗い状況では光が反射することなく、鏡面故に周囲の景色を映しこんでしまってカモフラージュされてしまうという状態ではなかろうか。
そして、現在のフィールドではスレた魚やルアーに警戒心を持った魚が珍しくない。
そういう魚を相手にしてメッキのスプーンを使用した時、魚が逃げるように泳いでいくのを見たのは数多い。
途中まで追っていたのにトゥイッチした途端、反転していく。これはいきなり、強く光が反射してしまい驚いたり嫌がったりしたように私には見えた。
それが嫌で何とかしようとしたのが隣のスプーンだ。
メッキに紙やすり(#600位かな)を掛けた後にピカール(研磨剤)で磨いたもの。
光の反射にムラが無くなるわけではないが眩しい感じはしない。表面に細かいキズがついているので色々な方向に光が拡散している。メッキがライトならこちらは電球の光に近いだろうか。
鏡面ではなくなり景色が映り込まないので暗い状況でもスプーンのシルエットが見えるようになっているはずだ。
左の二つはハンマートーンとダイヤカット加工されたものだが、おそらく同じような効果を狙って作られたものだと思う。実際、これらの加工を施したものの方が現在のフィールドでは強いと感じている。
実はレテノールのアルミにもある考えが有って、あの模様にしているのですがミノー編はまた別の機会にご紹介します。