トラウトにもPEがかなり普及してきたように思います。
お店に行けば専用のラインが売ってたりします。
専用と言っても、元のダイニーマ繊維は各社どのラインも一緒なのですがね。
コーティングやら編み方なんかでそれぞれ特徴を出そうとしているわけですが。
私も本流なんかでサクラを狙う時は、100%PEを使っています。
ある程度の遠投しますので、PEの圧倒的感度と伸びの無さによるダイレクトな操作性に助けられます。
因みにステラ4000Sのスプールに巻いてあるのは、バリバスのエギング用1号です。
本流ではもうPE以外では釣りが成立しないと思うほどですが、私の場合、渓流においては本格的に導入には至ってません。
ナイロン5lbが主力です。たぶんこれからも。
これは私の好きなメインフィールドが山岳小渓流であることに関係するのですが。
川幅は5mまでくらいでしょうか。
10mも投げればロングキャストです。
PEは通常のもので比重が0.97です。
ナイロンは、1.14~1.17位だったように思います。
0.2も違う。
この差が厄介なんです。
PEは水より軽いため、ナイロンを使った時よりもミノーが上ずりやすいのです。
キャストした距離や流れに依りますが体感的に、5~20cm位上のタナをトレースしているような気がします。
簡単に言えば、水馴染みが悪い。
(これは主力にしているミノーが3g台ということも大いに関係していますが。)
リトリーブ距離が2mもないポイントがザラなので、馴染むまでの時間を取っている暇がないのですね。
すぐに誘いたいのに、待っていたらミノーは流されてポイントを潰してしまう。
そういう川ではいつもより10cmミノーが上ずっただけで確実に釣果に影響する気がします。
こうなると、いつもしていた釣りが出来なくなるので我慢なりません。
リーダーにフロロを使うと若干ではあるけれど上ずりを抑えることは出来ますが、ハリが強くてミノーの動きがイメージと違ってくるのでこれも私的にはダメ。
小渓流でのPE使用はバルサミノーが動きすぎる。
リーダーはなるべくしなやかなものがイイと思っているのです。
ナイロンの方が確実に魚の乗りはいいですから。
フロロはナイロンより強力が弱いので、同一強度なら少し太くなってしまうのもハリを強めている一因かと思います。
それにリーダーが太いと流れの抵抗にミノーが負けて上ずったり、ターンさせたりした時にぎこちなくなったり。
それが許せない。
小渓流では殆どサイトフィッシングで、バイトに目で見て合わせることが殆ど。
PEのような感度が無くても困りません。
伸びによるフッキングパワーロスも問題になるほどではありません。
5lbもあれば大抵の魚は獲れるでしょう。
必要なのはトラブルレスな信頼性と扱いやすさなのです。
こういうことから、小渓流ではPEのメリットによる恩恵が少ないという理由で使用には至らないのです。
ですが、少し前に写真のラパラ サフィックス832というラインを買って試してみました。
開けた渓流や川幅が10m以上になる川で使ってみようかと思って。
このPEはシンキングで比重は1.1位とナイロンに近い値となっています。
比重の高いゴアテックスファイバーとの混紡だそうです。
混紡しているのがゴアだろう何だろうとどうでもいいのですが、この比重が気になりました。
もしかしたらリーダーがナイロンでも上ずりが気にならないかもしれない。
あるいは、しなやかで太くないフロロならもっとダイレクトに誘えるかもしれない。
そういう狙いです。
まだ何回かしか使っていませんが、通常より水馴染みは確実に良いです。
フニャフニャなラインではないので扱いやすく、トラブルも気になりません。
只、今回購入したのは0.4号と細いもの(といっても実際は0.5~0.6号はありそう)なので、サミングがちょっとしにくく何回か対岸や葦に突っ込みました。いつもの感覚では間に合わないことがあります。
0.6号が欲しかったのですが残念ながらラインナップには無く。
瞬間的に強い力を伝えられるため、ちゃんと操作してやればナイロン以上にヒラ打たせることが出来ます。
いつもなら10回のところを12回出来るような感覚です。
特に4g以上のヘビーウェイトと言われるミノーではその効果がはっきりと分かると思います。
(そういうミノーを現在制作中)
逆に、Arrow53Sでは私のイメージした動きから遠ざかることもありました。
明らかに動きすぎたり、ダウンでラフに動かすと飛び出したりする。
これから、ナイロン・PEと場面によって使い分けて双方のメリットを引き出していきたいところです。
(通常より細いフロロを手配中。832の0.6号が出ないかなぁ)