普段は大抵トレブルフックを使っているが、ミノーによって・レギュレーションのある釣り場においてはシングルを使うこともある。
最近はシングルフックも選択肢が増えてきていて助かるのだが未だに、これだ!という決定的なものには出会っていない。
性能的には問題なく無難に使えているのだけれど。
そう思って今まで何種類もの針を使ってシングルフックを自作してきた。
こちらも理想的なものにはまだ出会えていないが、いくつか思うことがあり・・・。
左はポピュラーなチヌ針のもの。
丈夫で貫通力も悪くなく、入手しやすい。
ミノー・スプーン両方とも使え、汎用的。今まで巻いてきた中ではこれが一番多い。
50mmクラスのミノーには既製品のシングルフックだと#8が適当かと思われ、チヌ針では約2号に相当する。
小型ミノーだとベリーとテールのアイの距離が近く、メーカーにもよるが2号のチヌ針だとお互いが絡んでしまうことがある。
これが頻繁に起きるようなものでは結構なストレスだ。
シングルを巻いたことがある人なら分かるでしょうが、アイの分だけ全長が長くなる。
大体3mm程だろうか。
針のサイズを単純に下げれば絡まなくなるが、掛かりが浅くバラし易くなるうえにミノーのバランスも悪化していく。
サイズが同じでもう少し短いものはないかと探していたところ目に留まったのが右のもの。
これは太軸のヘラブナ針。
スレ針で針先のテーパーも緩いため貫通力はバツグン。
今シーズン何回か使ってみたが、アワセが決まればほぼ確実に貫通していた。
ヤマメであれば強度も問題ないと思う。
長さはチヌ針に比べると1.5mm程度短くなり、50mmクラスのミノーであれば殆ど絡むことはないはずだ。
小さな差だがここに大きな違いがある。
短くする方法として、軸を少しカットするのを試したこともある。
確かに絡みも無くなるのだが、使用していて違和感があった。
フッキングが決まらないというか刺さりが甘くなったような気がしたのだ。
続けて何回かそういう事があり、これは気のせいではないだろうと思った。
何でだろうかと考えて、以前に簡単な実験をしてみた。
通常のものとカットして短くしたものをそれぞれ消しゴム(だったはず)に刺さる様子を横から見てみたのだ。
もちろんアイを引っ張って実際にミノーから力が加わるのと同じようにしてだ。
そうして観察してみた結果、針先が立ち、刺さっていく時の角度に違いが見られた。
(どういう感じなのかは興味が有ったら試してみるのがいいかもしれません。簡単な実験です。)
あ~なるほどである。
針先へのベクトルが変わっていたのだ。
今までと同じ力でアイを引っ張っても、針先に掛かる肝心な刺す力が小さくなっていたのだろう。
使用する針の種類にも因るだろうがノーマルの形状がやはりベストなのだと結論した。
以来、短くカットすることはしていない。
最初から軸が短めの針を利用するのが良ということで、未だにあれこれ探してみている最中である。
最近、良さそうなものを見つけたので来シーズン試してみよう。