今までのモデルはどちらかというとクセが強いというか、作り手の使いたい場所に合わせてスペック等が決められていたものが多かったです。
レテノール48とアロー53は小渓流を意識してましたし、Rh52HSは大場所向きというか。
前者2モデルは軽めの重量に対し、52HSは結構重い。
普段、ヘビーシンキングばかり投げている人にとってはアローはキャストの時にロッドに重みを感じにくかったかもしれません。(飛行姿勢は悪くないので、軽めと言ってもナイロン5lbでも20m前後は飛ばせるのですが。)
反対に52HSはずっしりくる感じ。
アドニスはそれらの中間に位置する 3.8g に設定。トレブル12込みだと4g位になります。
ウェイトを分散させ後方重心にすることにより、渓流用モデルの中では随一の安定した飛行姿勢となりインジェクションに匹敵するアキュラシーと飛距離を実現しています。
腕、手首の強い人ならまさにブっ飛びミノーになってくれるはず。
キャストモーションでティップ・ベリーに素直に重量が乗ってくる感じなので、普段ヘビーインジェクションをメインにしている人でもとても投げやすいと思います。
トゥイッチレスポンスも良く、かつ他のモデルよりも軽めの入力でヒラ打ってくれます。
同じ距離で刻めるヒラウチの数はレテノールと同等程度か少し上回るかなといったところで、全モデルの中で一番トゥイッチしやすいミノーに仕上がったと思います。
飛距離・程良い沈下速度・トゥイッチのしやすさを合わせて、長い瀬のアップでドリフトなんかもやりやすいです。
パイロットミノーとしても使っていただきたいミノーです。
あの瀬で、あの淵で。このミノーを。