師走になって寒さを増しているこの頃ですが、先月末についに雪が少し降っていました。
いつもよりも少し早いような気がしますが、今冬はしっかりと積もる程降るのでしょうかね。
夏の降水量が凄かったから、冬は少なくなるとかあるのかな。
ウチで使っているバルサは、一般的な80*600mmの大きさで、主に3mmと4mmの厚みのものが多いのだけど、幾つかあるモデルは微妙に求められる厚みが違うわけです。
貼り合わせると、計8mmだけど、必要な厚みは7.6mmとかね。
たかが、0.4mmと値としては小さく感じますが50mmクラスのボディの厚みで、この違いは結構目立つものです。
それに入手できるバルサ材も厚みが結構いい加減でバラつきが多いのです。
3mm規格なのに、3.1だったり3.3だったりします。2枚貼り合わせる構造のため誤差が2倍になります。
もう少しツメて製材してほしいものですが、硬さや重さがバラバラな原木を切り出して、サイズをきっちり揃えて安価に供給するなど無理だと思います。
苦労・コストと売り上げが合いません。それに製材したときはピッタリだったけれど、お客が入手したころには、厚みが少し変化してるということもありそうです。木材ですからね。
幸い、規格より薄いということは少ないので、必要な厚みへ揃える作業が必要になります。
渓流用だと80mmの高さから取れるボディは、5個前後だと思います。
それだと、貼り合わせた後、50*16のウエハースが5個切り出せることになります。
1個分のウエハースになったら、上の写真のカンナで狙いの寸法まで少しずつ薄くしていきます。
一応、狙いは基準値ー0.05~+0.1mmです。若干オーバーする分は、紙やすりで微調整します。
当然、削り過ぎると元に戻せないので廃棄です。
材によって削りやすさも違うので、ダメな時は4割近く落ちます。
こうなると歩留まり悪くて嫌になりますが、欠かせない作業です。
元が複数枚の材から多数切り出すと、硬さが微妙に違うのでナイフで削ってヤスリで仕上げて、コーティングして完成するまでに、どうしても個体差は出てきてしまうものですが、初期工程で材の厚みや重さを一定の範囲に揃えるのは必須の作業であると思っています。
でないと、同じロット内でも酷いバラつきが生まれ、不良品・使い物にならないものが多くなってしまいます。
色々なビルダーさんが活躍しておられますが、やり方はそれぞれでも、こういった工夫をしているハズです。