カーディナルドラグ性能改善計画  その4

忘れた頃に改善計画の第4弾です。

前回からもちょこちょこと弄っておりました。

細かく更新していれば、その7くらいにはなったのですがこれから一気に行きます。

先日の記事のペットボトルの正体がこれから明らかに。

 

今までの経過はこちら ↓ から

その1

その2

その3

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C33 Dワッシャー

ドラグ修理

 

サイドカバー裏のピンを細いものに交換し、純正の黒いワッシャーからフェルトに置き換えたというのが大まかに今までの流れ。

今までの結果からするとフェルトに交換すると滑り出しは改善されるものの耐久性が全く足りない。

手芸用のフェルトで作ったものなんかは3回の釣行で千切れてしまった。

シマノのフェルトワッシャーを加工したものはまだマシだったが2か月半(15釣行程度)しかもたなかった。

 

これはカーディナルのドラグの構造によるところが大きい。

通常のリールのドラグはスプールの中に収まっているが、カーディナルは薄いボディの中に入っている。

当然、口径の大きいワッシャーを収めることは不可能で実際2000番クラスの他のリールに比べればかなり小さい。

内径7mm外径12mmしかない。

これをフェルトでやろうとするのはかなり無理があったようだ。

スターンドラグを締めてワッシャーをに圧をかける。その状態でスプールが回るとワッシャーには圧縮と回転による外周方向へ広がろうとする力が加わる。

ワッシャーはドラグブッシュ(あの白いヤツ)に嵌っているだけで、広がる力に弱い。

使っている内に段々と広がってきて、遂には切れてしまう。

 

結論。

カーディナルのドラグワッシャーの材質にはフェルトのような繊維質のものは向かない。

 

フェルトはいずれこうなる
フェルトはいずれこうなる

圧縮に強く、千切れたりすることなく、油脂にも侵されない材質を新たに選定しなければならない。

 

ドラグの構造を考えてみます。

摩擦の話になるのだけれど、物質には静摩擦力と動摩擦力というのがある。

その法則として通常多くの物質の場合、

 

静摩擦力 > 動摩擦力

 

というのがあります。(細かいところはうろ覚えになってきてますが物理で習いましたよね。)

 

重たいダンボールなんかを移動させたい時に持ち上げるのはシンドイから押して移動させたことがあると思います。

最初はグッと押してもなかなか動きませんが力を加え続けると、ある時点でズ、ズッーと段ボールが動きだす。

動いてる最中に加えている力は動き出すまでに加えた力より小さいはずです。

この現象とリールのドラグは一緒だと私は思っています。

滑り出しの良いドラグというのは静摩擦力と動摩擦力の差が小さいということではないか。

私はリールの設計者ではないので推測の域を出ないところも多いですが、グリスを含ませたフェルトがそのような状態を作り出すのに都合が良いということ。

 

しかし、カーディナルでは繊維質のものにグリスを含ませて使うというやり方は問題がある。

摩擦の差を小さくする他の材料を選定しなければならない。

 

                                                           つづく