From Stream and Lake

釣行記やフィールドでの出来事について

 

2013年度以降はこちら

Land Locked Red Salmon 2012 Day 2nd part 4

そんな風に何分かサクラマスを見つめていると、上流の方からパキパキと小枝の折れる音が聞こえた。

一瞬、何かの動物かと身構えたが一人の年輩の方がこちらへ歩いてきていた。

 

挨拶をすると、このおじいさんは地元の方で毎年この川にサクラマスの産卵を見に来ているとのことだった。

 

上の堰堤の下に何匹か居たよ。

 

と私に教えてくれる。

釣りは湖でしてきて、今ここにはサクラマスの産卵を見に来たのだと伝えると、その方は色んなことを私に話してくれた。

 

上流に行けばイワナが生息していること。

産卵はちょうど今がピークであること。

残念なことだが3年ほど前までは投網での密漁があったりしたが、最近は取り締まりが厳しくなったこと。

etc...

 

そんなことを遠征者である私に教えてくれた。

おじいさんと話をしながら川原を歩き、サクラマスとヤマメを観察した。

 

周りが薄暗くなりはじめている。

そろそろ家に戻るというおじいさんは最後に親切に林の抜け道も教えてくれた。

だが私は少し遠回りになるが川を下って、もう一度湖を見てから帰ることにした。

夕暮れの湖面
夕暮れの湖面

湖に出ると、空が色付いている。

湖面は蒼黒く光りながら波立って水中の様子はもうわからない。

 

先程のサクラマスの姿が私の中に焼き付いている。

来年も彼らに会いに来ようと思う。

あのおじいさんともまた話せるだろうか。

 

 

Tackle

ヒメマス用

Rod Casket Revolution RB55MS

Reel Shimano COMPLEX 2500HGS F4   Abu Cardinal 33

Line PE 8lb   リーダー ナイロン 6lb          ナイロン 5lb

 

大型ヒメマス用

Rod TENRYU Cierry 73M

Reel Shimano COMPLEX 2500HGS F4

Line PE 8lb   リーダー フロロ 8lb

 

ジギング・ロングキャスト用

Rod Casket Triumph TRB77HS

Reel Shimano STELLA 3000HG

Line PE 15lb  リーダー フロロ 12lb

 

Minnow Rhetenor 48S 薄型55mm  試作品(シャッド・50mmシンキング)

Spoon  3.5~8g 12~14g 各種

Jig 14g~18g   5gスプーン2枚貼り合わせ

 

Land Locked Red Salmon 2012 Day 2nd part 3

取り敢えず、今日もヒメマスの顔を見ることが出来た。

ジグのアクションの確認や試作品のミノーのスイムテストも出来た。

 

気付くと既に13時を過ぎている。少々遅いが昼食を取ることにする。

ロッドッと一緒に持ってきたクーラーボックスに入れてある飲み物とパンやおにぎりを取り出す。

近くに横たわっている流木に腰掛けながらお茶を飲む。湖岸を眺めながら。

 

しばらく前から風が出てきている。この湖は夜明け頃は風もなく大人しいが、午後になると風が吹いてきて湖面を波立たせる。それほど強くはないが、キャストして伸びていくPEラインが横に弧を描く。

この時期に訪れると大抵はこんな感じだ。この湖の立地条件や周囲の地形がそうさせるのだろうか。

 

釣りはこれくらいで十分だ。

今日は行ってみたい場所が有った。この湖で一番大きな流入河川だ。

地図で確認しても湖の規模からみればそれほど大きくは無いのだが、今まで見たことが無かった。

タックルを持って車へ戻る。

 

流入河川までは車でも少し時間がかかる。湖の反対側だ。20分ほど車を走らせ、インレットに近いところから湖に向かっていく脇道に入る。

ここから湖岸を少し歩いていけばインレットに辿り着くはずだ。

 

念のためロッドを持って湖岸へ向かう。

この辺は砂利が多く遠浅の地形のようだ。目立ったポイントは見えない。

試しにジグをキャストしてみたが10秒ほどで底に着く。水深は5mもないのではないか。

 

インレットに向かって歩く。次第に砂利が細かくなり砂に変わっていく。

見えた。

思っていた以上に静かな流れだ。夏場の少雨の影響も大きいだろう。

この付近もジグを投げて探ってみたが遠浅の地形は変わらない。

流れが利いている部分は砂が掘れ深くなっている程度。少し離れたところにはカケアガリが有った。

インレット周辺を1時間程かけてジグやスプーンで探ってみるが魚からのコンタクトは無い。

 

スナップからスプーンを外し、ラインをスプールへ巻き留める。

スプーンもワレットへしまった。

 

インレットから上流へ向かって歩いていく。川幅は5mもない。水量は小渓流と変わらない。

流れは林の中へ続いていく。

砂利の浅瀬で魚が走った。小型のサクラマスだ。

何匹かのヤマメの姿も見える。

 

100mも歩かないところで落差の小さな堰堤が現れた。

 

堰堤からの浅いカケアガリに紅い影が揺らめいていた。

サクラマスの大きな雄だ。今まで見た中でサクラの中でも一際紅い。紅花の赤を濃縮した様な感じだろうか。ヒレは黒いが全身がその色に染まっている。

これほど鮮明な婚姻色を浮かばせるサクラがいるのか。

 

もっと近くでよく見てみたくて近づいたら、そのサクラは白泡の下に沈んでしまった。

目を凝らしてみると別のサクラも泳いでいる。

 

最初の堰堤を越えていくと川は緩くカーブしている。その先の浅瀬には50cm程の雌のサクラマスがいた。雄とは違って全身が黒ずんで紫の縞が見える。

その魚は産卵床を掘るために身体はボロボロになっていた。尾ビレはほとんど条しか残っておらず、もはやヒレとしては機能してはいない。顔も砂底に擦れ片側が白くただれている。その部分は腐り始めているようだ。片目はたぶん見えてはいない。

お腹に卵はまだ残っているがとても痩せている。おそらくはあと数日の命。

 

そんなサクラをしばらく見つめていた。

今になって思えば写真の数枚くらい撮影しておけばよかったと思ったりもするのだが、この時はそんなことは思いもしなかったのである。

Land Locked Red Salmon 2012 Day 2nd part 2

一旦、車に戻ってタックルを詰め込んでキーを捻る。

移動と言っても車で10分もかからない。

次の岬へと通じる道の近くへ車の鼻先を入れて駐車した。

 

前回の群れがまだ接岸しているという前提で合わせて3セットのタックルを準備する。

 

渓流ロッド(レボリューション)+カーディナル、 本流ヤマメ用ロッド、 ジギング用(サクラロッド トライアンフ)

 

それらを持って白樺やブナの林を抜ける道を通って湖岸へ向かって下りていく。

目の前が開け岬の根元近くに出て、今度は先端を目指していく。

先端に着き、先ずはポイントを観察する。40cmクラスの大型はまだ居るだろうか?

 

群れはまだ居る。しかし、数は少なくなっている。前回見られた40cm以上の大型の雄は居ないようだ。

大型の雄はどこかへ行ってしまったのか。

たぶん、釣られてしまったのだろう。

 

ジギングから開始するが、やはりこの前よりは反応は少ない。

なので釣ることよりもジグのアクションの確認やテストを優先することにする。

5g~8gの同じスプーンを2枚重ねてスプリットリングで繋いだものも試した。

これには鱒もヒットして使えないこともなさそうだ。シルエットが小さいので遠投性は良いが、フロントにするかリアにするかアシストフックのセッティングに悩む。

今後の検討課題だ。

 

一通りの確認が終わったので試作品のスイムテストを兼ねてミノーイングで狙ってみる。

今日は40クラスは居ないようなので、いつものレボリューションにカーディナルの渓流タックルで十分だ。

 

ミノーは試作品の50mmシンキング。ノーマルとヘビーシンキング。

見える範囲に投げ、泳ぎを見てみる。タダ巻き、トゥイッチ、ジャークやフォールの様子を見てみる。 

試作品50S チャートにヒット
試作品50S チャートにヒット

中、小型の雄や雌が試作品に興味を示し、口を使ってくれた。

取り敢えずは結果は出る出来のようだ。

HSも投げたがやっぱり結構飛ぶ。

ヘビーと言っても4.3~4.4g位なので市販品のプラに比べたら軽いかな。それでも私の感覚には結構重く感じる。レスポンスは悪くない。

 

30cmまでの個体は結構相手をしてくれるので、ミノーへの反応を観察する。

あえてフックに掛けないようにして。

 

すると、

雌や小型の雄は足元、水深20cm位になってもチェイスしてくる。

しかし、ちょっといいサイズ(30cm以上)となると棚にシビアになる。上には追わない。

ジグやスプーンをしゃくった後の一瞬の間、ミノーをアクションさせた直後のポーズの瞬間にヒットする。

確実にそのタイミングを計ってアタックしている。

色は赤、オレンジ、ピンクや黒にやはり反応が良い。

 

大体こんなことが分かる。

これだけ分かれば、ある程度釣り分けることが出来るはずだ。

どうせなら群れの中でも大きな雄が釣りたいのだ。

 

硬い顎に確実に貫通させるためカーディナルからPEが巻いてあるコンプレックスへリールをチェンジする。

底近くを通すので根掛かりしても力ずくで回収できるようにして。

 

1回1回のアクションを大きくして雄の目の前を通す。波立つ素面下を偏光越しにギリギリ目視できる。

今日はこれが最大クラス
今日はこれが最大クラス
良い顔してる
良い顔してる
何とも言えない紅が美しい
何とも言えない紅が美しい

今日は最大でも35cmあるかないかというところだった。

40クラスを釣りたかったのだけれど、この盛り上がった背に紅く染まった身体、力強く張り出したヒレを見ていると満足してしまう。

 

見惚れつつも写真を何枚か収めた後に優しく手を添えてリリースした。

その後の掌には僅かにヌメリが残った。

 

それから何匹か似たようなサイズに逢うことが出来た。

 

これでもう十分じゃないか。

Land Locked Red Salmon 2012 Day 2nd part 1

2012年10月下旬某日 2日目

某山上湖

 

前回のヒメマス釣行から1週間後。まだ、試作品のミノーやシャッドの具合とジグで試したいことが色々とあった。そのために前日、アシストフックのスペアを巻き貯めた。

 

ところが出発までの仮眠の時間を1時間オーバーしてしまう。夜明けには間に合わないなと思いながら、いつもより少しアクセルを深く踏み込んでいく。

現場に着いた頃にはやはり夜が明けていたが30分は取り戻せたかなと、急いでガイドにラインを通す。

 

今日も前回と同じポイントから始める。

砂利浜を歩きながらスプーンを打って広く探っていく。数秒だけカウントダウンしてあまり沈めない。

100m程歩いて探るが応答は無い。

 

この砂利浜は大きな湾の内側にあたるところ。東側の岬の根元には小型のヒメマスの群れが付いているのは前回確認済み。まだ居るだろう。

なので今日は反対の西側の岬の様子を見てみることにする。

歩いて移動し、岬の根元付近からジグで水深を計りながらポイントの地形をイメージする。

 

砂利からゴツゴツとした岩場に変化していき雰囲気は悪くない。足場もしっかりしている。後で分かったことだが、今は使われていないが遊歩道もすぐ傍に通っている。

2mも先からは急峻なカケアガリになっている。ここもジギング向きだ。

 

足元近くで色付いた影が揺らめく。

サクラマスだ。よく見ると大小5、6匹程。30~40cmの個体で2組のペアを作っているようだ。

小さいのはサクラというよりヤマメの雄だろうか。

 

しばらく観察していたが邪魔しては悪いと思い、岬の先端近くまで移動してジギングを開始した。

するとすぐにヒット。1投目だ。

その魚はバレてしまったのだが重さからみてサクラだったのだろう。

 

この岬では今はヒメマスではなくサクラが掛かってしまう気がする。今日、ここはやめておこう。

鱒が回遊してくることが分かっただけでも十分だ。

また次回じっくり攻めればいい。夏季解禁の時のお楽しみだ。

 

よし。 

前回、大型のヒメマスの群れが接岸していた別の岬へ移動しよう。

                                                           Part 2へ

Land Locked Red Salmon 2012 Day 1st part2

さて、サクラの顔を見れたところで今回の本命のヒメマスの接岸状況が気になった。

歩いて岬の根元にあたる日陰のポイントに移動する。

 

此処は毎年、群れが接岸するポイント。

結果はすぐに出た。

 

5gのスプーンにガツッと手応えが来る。本命からのコンタクトだ。

だが直ぐにバレてしまう。

飛距離が欲しくてサクラ用のロッドを使っていたのがミスマッチだ。

このポイントの群れには大型は居ない。大きくてもせいぜい30cm弱だ。

そんなサイズにまともに合わせてしまったら飛んできてしまいそうだ。

続けて2匹もバラシてしまった。

 

ヒメマスは針を外すのが上手い。ニジマスとどっちが上手だろうか。

感覚を取り戻すまでは気が抜けない。

だがそれが、やり取りの練習にはもってこいだ。

 

そうしてようやくキャッチするがどれも25cm前後の個体が多い。本命の顔を見れたがこのサイズでは物足りない。せめて35cmクラスの顔が見たい。

 

このポイントを見切ることにする。車で別の岬に移動する。

本日の本命ポイントだ。去年は大きな群れが接岸していた岬の根元へ。

岬へ、湖岸へ向かって歩く。期待が高まる。
岬へ、湖岸へ向かって歩く。期待が高まる。

ポイントへ到着して驚いた。減水の影響で殆どつぶれてしまっている。全く魚の姿が見えない。

 

アラー。外してしまったか。

 

岬の根元はダメだ。これは痛いなと感じたが、この岬の先端はどうなんだろう?と思った。

減水のお陰で先端まで歩いて行けるようになっていた。

岬の先端へ近づくにつれて数m先からドン深になっている。

 

ここならジギングに向いてるな。

 

と思ったとき、紅い魚影が見えた。それも大きい。先程より二回りは型が良い。

見つけた。根元ではなく先端近くに接岸している。

 

ヒメマスは一度接岸して場所を決めると、そこから離れていかないので焦ることなく狙うことが出来る。

数m先に群れが見えるがドン深の地形を利用してジギングを楽しむことをする。

 

キャストしたジグは50mは飛んでいく。着水した後、ラインを張ってフォールさせる。

カウントしていくとここでは60秒~80秒掛かった(色々方向を変えて)。浅くても30mは水深が有りそうだ。

上へ柔らかく軽くジャークさせるようなイメージで時間を掛けてリールを巻き上げる。

 

2投目でジグが掴まれるような強いアタリが来る。合わせを入れ、リールを巻く。

ディープレンジから魚を浮かせてくる抵抗は結構なもので、魚が下に突っ込もうとしたり左右に走ったりするファイトがいつも以上に楽しい。

 

ジギングでの1匹目はバラシてしまう。でも、楽しくて笑ってしまいそうだ。

悪くないサイズの雄のヒメマスだった。

 

それからジギングを2時間ほど掛けて色々なことを試しながら楽しむ。重さ、アシストフックの比較、ロッドアクション等・・・。

 

よし!今度はミノーイングで背っぱりの雄を狙おう。

 

大型狙いなので渓流ロッドは使わない。7ftクラスの本流ヤマメ用のロッドで挑む。

35cm以上の大型を狙うならこれ位のパワーが調度いい。ショートロッドでも獲れるが大型の場合はパワフルで時間が掛かってしまうので、それではバレが多いと感じる。ヒメマスは上顎が堅く、フックが刺さりにくいのもバレやすい原因だと思う。ある程度のパワーのあるロッドでしっかりフックを叩き込む意識が必要だと感じる。

 

群れを前に観察する。大型の雄を探す。

居た。目測35~40cmクラスが数匹見える。その数匹を目で追う。

しばらくして特定のコースをパトロールしているのが分かる。

最も岸寄りを泳いでくる1匹に狙いを定め集中攻撃する。

だが、先に好奇心旺盛な雌が掛かってしまう。

 

悪いけど君じゃないんだ。

 

すぐにリリースして雄を狙う。鱒の回遊に合わせてこちらも歩きながら目の前にミノーを届ける。

それを続ける。

 

無視を決め込んでいたが、遂に我慢できなくなったか異物を排除しようと大きな口を開けて襲いかかるのが見えた。

 

アワセが決まった直後からロッドがガクガクと振幅を繰り返す。短くダッシュを繰り返しながらドラグを鳴らす。ヒメマスは30cmを越えるとかなり引く。パワフルだ。激しいヘッドシェイクで針を外すのも上手い。

これがスリリングで楽しい。

これでなくちゃ
これでなくちゃ
この顔が見たかったのだ
この顔が見たかったのだ

ネットに導いた雄は36~37cmあった。見事なプロポーションだ。体のどこも傷ついてはいない。

これからまだ紅くなるだろうか。

鋭い目で釣り人を睨みつける。

 

写真を撮り、エラに水を送って回復させてリリースした。その後ろ姿は胸ヒレを張り出しながら堂々としていた。

 

型を見れた後はショートロッドで遊んだり、またジギングを楽しんだりしてあっという間に時間が過ぎて行った。

 

  

Tackle

ヒメマス用

Rod Casket Revolution RB55MS

Reel Shimano COMPLEX 2500HGS F4

Line PE 8lb   リーダー ナイロン 6lb

 

大型ヒメマス用 

Rod TENRYU Cierry 73M

Reel Shimano COMPLEX 2500HGS F4

Line PE 8lb   リーダー フロロ 8lb

 

ジギング・ロングキャスト用

Rod Casket Triumph TRB77HS

Reel Shimano STELLA 3000HG

Line PE 15lb  リーダー フロロ 12lb

 

Minnow Rhetenor 48S 薄型55mm 試作品(シャッド・50mmシンキング)

Spoon  3.5~8g 12~14g 各種

Jig         14g~18g 

Land Locked Red Salmon 2012 Day 1st part1

2012年10月中旬某日 1日目

某山上湖

 

今年の夏は川だけではなく湖にも影響を及ぼしていたようで、毎年秋に楽しみにしているヒメマスの接岸も例年よりも遅れていた。

ネットで情報収集して7~10日程遅れているだろうとの予測を立てる。

その日程に合わせてラインやルアーの選定、シングル・アシストフックの用意を数日前から行った。

 

当日、いつものように暗い内から車を走らせ湖を目指す。

長い道程だが、この時間が好きだ。あれこれとシミュレートしていくうちに夜明け前の峠を越え、目的のキャンプ場に車を停める。

途中、買い込んできたおにぎりやパンを急いで口に押し込んでお茶で流し込む。

 

周りが徐々に明るくなってくるのに合わせて、ウェーダーを履き、タックルをセット。

そして、夜明けの湖岸に向かって歩き出す。

 

一年ぶりに見る湖は相変わらずの透明度で美しかったが、夏の少雨の影響で水位が下がってしまい岸が4~5m程沖へ向かっていた。

 

朝一は居着きではなく回遊してくる個体に狙いを定めて8gのスプーンをスナップにセット。

メーカー品の無塗装のブランクを買い、スローで引いても泳ぐようにアールを調整しオリジナルカラーで塗装したものだ。

 

小さな流れ込みの前に背びれを出して泳いでいる奴がいる。50cmは無いが良いサイズのヒメマスかサクラマスだろうか。

何投か近くをトレースするも、こちらの気配を察してか居なくなった。

 

1投毎に数歩歩いてキャストを繰り返していると、魚が跳ねた。急いで近くまで走っていき、スプーンを予想した進行方向へキャストする。

 

3投目にヒット。鋭く走ることはしないが重々しく首を振って抵抗する。

そうして手元に寄ってきた魚は雌のサクラだった。

もうすぐ産卵を迎える個体で体は黒くくすみ、尾びれが傷ついている。この近くで産卵床を作っているのか。

こういう個体を釣ってしまうと、正直ちょっと申し訳ない気持ちになってしまう。

サクラはこの時期は禁漁であるので記録写真を数枚撮った後、丁寧にリリースする。数年後、彼女の子供たちに出会えることを願って。

釣り上げてゴメン 無事に産卵できますように
釣り上げてゴメン 無事に産卵できますように

まだ夜明けから30分程しか経っていない。

湖は減水しているが、これからの展開に期待を持たせてくれる。

 

そういえば去年もこのカラーのスプーンで雄のサクラがヒットした。

サクラの興味を引くカラーらしいな・・・、来年のサクラ用ミノーでも試してみよう。

そう思って一旦そのスプーンをスナップから外し、別のスプーンに付け替えた。

                                                           part2 へ

                                                                                                2011年の様子はこちら

Autumn Rainbow

2012年10月上旬某日

宮城県荒雄川C&R区間

 

ちょっと前の釣行記です。

 

9月も終わって10月になると、トラウトを狙うことのできるフィールドはかなり少なくなってしまう。

それは淋しい限りだがヤマメやイワナ達にとって秋は産卵を行う大切な季節だ。

10月からの禁漁期間は必要なものだ。

 

そうは言っても今年の夏は雨が降らずに渇水が続いていたので、やり残した感が有ったのも事実。

そこで8月にレインボーを狙いに荒雄に行ったのを思い出し、また行ってみようかということで友人と話が纏まる。

 

当日、まだ暗い国道を南下していく。

数日前に台風が通過して増水からの減水中であるタイミングを狙ってのスケジュール。

途中で遊漁券を購入し、現地に着いてロッドを繋いでウェーディングシューズの紐を締めこむ。

 

はたして川はやはり増水していた。

8月に来た時よりも10㎝は水位が高い。そして、白く濁り気味。

ピークではかなり増水したようで渓畔林まで水が来た跡が残っている。もっとも、ずっと渇水傾向であっただろうからこれは魚にとって悪い状況ではない筈。あと1日経てば濁りも消え、水量も釣りやすくなったか。

 

下流の堰堤下からエントリー。

そこではヒットしなかったが上の瀬でヤマメがじゃれついてくる。対岸の葦際を狙ってスピナーをキャストしてリトリーブして引いてくる。

途中その後ろから40クラスの黒い魚影がチェイスしてくる。随分太かったものだから最初気付いた時は鯉?と思っていたがどちらもニジマスだった。

活性は悪くなく、この水量と若干の濁りが好影響を与えているようだ。

 

ヒット!

 

ミノーに付け替え、アップで今度は自分側の葦際をトレースさせてみた。

根元の影に身を寄せている個体だ。

30数cmといったところなのですぐにリリースして上流へ進んで行く。

 

しばらく進むと大きな堰堤から続くプールになる。

そこで友人が良いサイズのレインボーを掛ける。大きくロッドが曲げられドラグも出されている。

しばらくして手元に寄ってきた魚を写真に収めに岸へと向かう友人。

 

今度は私にきた。アップクロスにスプーンをロングキャストしてドリフトさせながらリフト&フォール。

感度抜群のPEが手元に違和感を知らせ、アワセの力をダイレクトにフックに伝える。

ジャンプはしなかったがスプールから何度もラインを引き出すダッシュを繰り返す。  

悪くないサイズだ
悪くないサイズだ

これだ。このスピードとスタミナがレインボーの魅力なのだ。

もしこれが、北海道のワイルドだったりカムチャッツカのミキージャだとしたらどれほどのファイトをするのだろう。

そんなことを釣り上げた魚を写真に収めながら想像してしまう。

 

45㎝程だ。中学生くらいだろうか。出来れば50㎝以上の高校生サイズの顔を見たいものだ。

だが、8月に比べればコンディションは良くなっているし力も3~5割増しになっていると感じる。

 

その後も順調に友人と共にヒットを重ね、希望通り50㎝まで顔を出した。

 

C&R区間の最後まで上がり、一旦下って最下流に入り直す。

おいしそうな深瀬を流すもしばらくは魚からのコンタクトは無い。絶対入っていると思うのだが。

淵が現れた。押しの強い流れが続いている。

 

ここでも先に友人がヒットさせた。これもよく引く。40クラスか。

友人はさらに続けて2度3度ヒットさせ、残念ながらラインブレイクもしたり。

 

増水中に避難してきたか深いところにストックされているようだ。

 

淵の途中から差してきている支流の流れ込みにキャストして、流れの抵抗でスピナーのブレードを回す。

流下させるようなイメージで流しているところにガツッっと衝撃が伝わる。

反射的にアワセを入れ、フックアップさせる。

直後、そのレインボーは上流に向かって走り出す。上流側手前には岩盤が見える。

咄嗟に腕を伸ばしてロッドを突出し、ラインが擦れないよう耐える。

 

早くこっち(下流)へ来い!

 

レボリューションのバットを曲げられながらも耐えていると、これ以上は上れないと悟ったのかこちらへ向かってきた。それに合わせて足場の良い下流の弛みに急いで移動する。

何回もドラグを引き出しヘッドシェイクをしてくるが、ここなら自由にロッドを捌ける。

 

獲れる。

ハンサムですね
ハンサムですね
雄はやっぱり顔がイイ
雄はやっぱり顔がイイ

やっとコンクルージョンに導いた魚体は今日イチのプロポーション。

筋肉質な身体、尖ったヒレ、黒点が多くみっしりと詰まった鱗。

サイズでいえば40前半だがこれまでの中で一番のファイターであり野性味を感じさせる雄。

 

相手をしてくれてありがとう。

 

そう思いながら流れに帰っていくのを見送った。

 

 

Tackle

Rod Casket Revolution RB55MS

Reel Shimano COMPLEX 2500HGS F4

Line PE 8lb   リーダー ナイロン6lb

Minnow Rhetenor 48S

Spinner  セルタ パンサー ブレットン (糸撚れしにくい様に改造)

Spoon  3.5g~5g各種

最終戦  リベンジ、そして・・・

2012年9月30日

岩手県北 太平洋に注ぐ河川の上流域とその支流

 

前回の釣行で尺を越えるヤマメを掛けることが出来ずに、歯切れの悪いままの状態で2012年の渓流を終えることになるのか・・・と思っていたところ最終日前日(29日)に知り合いのKさんから電話が入った。

 

「今日は行ってないのか?明日はどうするんだ?

 俺は行くけど。」

 

そんなことを聞かれ、先日の様子を報告する。

しばらく話した後、

 

「一緒に行くなら連絡頂戴。」

 

と一旦電話を切って、作業していたけれど段々と気持ちは川へと向いていく。

 

まだ明日1日あるじゃないか。

 

と思い、釣りの準備を始めてしまっていた。

夜にもう一度連絡を取り、先日私が行った川へもう一度行くということになった。

 

当日の早朝、コンビニで待ち合わせ。今日はKさんとMさんの3人での釣行だ。

必要なモノを買い、川へ車を走らせる。

 

最初は先日反応が良かった区間へ入渓した。

魚は反応するし、いくらか釣れるのだがイマイチなのですぐに移動する。

 

次は私の希望で先日、デカいヤマメが居たポイントへ。

あの時は喰わせられずに下ってしまったけれど、もしかしたら元の場所へ戻っているかもしれないと思ったのだ。

ただこのポイントは流れがとても速い。カーディナルでの巻取りは余裕がなかった。

なので今日はこのポイントのためにハイギアのコンプレックス2500HGSにPEラインを巻いてロッドにセットしてきた。確実にアワセを決められるようにだ。

 

本命の下手で小さいヤマメが掛かった。ハイギアにPEラインの組み合わせは、この流れでも確実にフックアップさせてきた。

良し。

 

いよいよ本命ポイントへミノーをプレゼントする。

数投して8寸程のヤマメが追ってきているのが見えたが、狙いはそれではない。

掛けたら場所が荒れてしまうかもしれないので、それは敢えて無視する。

しかし、何投してもあの時のヤマメは姿を現すことはなかった。

 

反応してくれないのか。それとも移動してしまっているのか。

 

残念だが仕方ない。

次は車で一気に下流へ向かって移動する。

 

移動した先は私は初めての区間だった。深さと流速のあるポイントが適度に連続した魅力のあるところだった。

少し釣り上がって、私が先行させてもらっていると、上手から流れが多少絞られ深さと流速を増しているポイントへ差し掛かった。

すかさずレテノールをアップでキャスト。手元へ向かってくるミノーへトゥイッチして躍らせながらリールを巻いてくる。

そのミノーの後ろには良いサイズのヤマメがチェイスしている。

ヤマメがついに追いつき、ミノーをはむっと咥え首を捻ったところでアワセを入れた。

PEラインがダイレクトにフックに力を伝え、顎を貫通させる感触が手元に来た。

 

ヤマメが口の異物を外そうと抵抗するが、すでに近くまで寄ってきている。

そのままネットへ導き、コンクルージョン。

 

 

やっと出逢えた尺ヤマメ
やっと出逢えた尺ヤマメ

ネットの中でもがくヤマメからフックを外す。

すかさずKさんがメジャーをあてる。

 

ちょうど尺だ。尺の雄ヤマメ。

 

今年は良いサイズが来ても掛け損ねてばかりだったので、正直釣れないのではないかと思っていた。

まさか最終日に釣れるとは。わざわざ遠くまで来た甲斐があったというものだ。

嬉しくてにやついてしまいながら写真に収める。そしてホッとした気分になった。

 

ヤマメを回復させ流れに帰し、システムを組みなおして先行していた二人に合流する。

今度はKさんが33,34cmの厳ついイワナを掛けていた。

身をくねらせるイワナを撮影するKさん。

 

幸運なことに今日この区間は誰も攻めていないようだ。

 

そして、またしばらく釣り上がり、今度はMさんが良型のヤマメを釣り上げる。

 

 

Mさんが釣り上げたヤマメ
Mさんが釣り上げたヤマメ

こちらは雌らしい優しい顔付き。雄とは違ってまだ銀が強く婚姻色を浮かばせてはいない。

 

皆それぞれいい魚を釣り上げた。

 

それからも区間を変えながら夕方まで釣りを続けた。

2匹程、尺クラスのチェイスを見るも喰わせることは出来ずに最終日を終えた。

 

2012年の渓流釣りの締めくくりで素晴らしいヤマメに出逢えて良かった。

 

 

Tackle

Rod Casket Revolution RB55MS

Reel Shimano COMPLEX 2500HGS F4 

Line PE 8lb

Minnow Rhetenor 48S 薄型55mm 市販バルサミノー

終盤戦へ

2012年9月下旬某日

岩手県北 太平洋に注ぐ河川の上流域とその支流

 

 

もう10月になり渓流の今シーズンは終了してしまったけれど、9月終盤の釣行で御紹介出来ていないモノがあるので今回はそれを。

 

2012年シーズンは終了間近。今年の夏は雨がろくに降らず記録的渇水になり、水の状態も悪くなってしまっているところが多かった。

当然、反応は鈍いけれども魚たちは川の中を泳いでいるわけで、やっと水温が下がった9月下旬になんとかイイ魚に出会いたかった。

 

そんな思いを巡らせながら、まだ暗い国道を北上する。

空が次第に藍から色を薄くしていく。

 

現地に着いたが、目当てにしていたところには残念ながら車が止まっている。仕方なく上下流を見て回り、適当なところから入渓した。

さっそく直ぐのポイントで8寸クラスのチェイスがあり、喰わせられなかったがこれからの展開を期待させる。

しかし、しばらく釣り上がるが反応は薄く、ミノーに掛かるのは20cm以下が数匹。

渓相がよく見えるこの区間は相当叩かれているようだ。昨日もおそらく攻められているのではないか。

 

らしいポイントからは反応がない。竿抜けを意識して、ガンガン釣り上がる。

こうなったら前日に釣り人が攻めた区間を突破していく気持ちで。

 

3,4時間も釣り上がっていくと反応が良くなってきて8寸クラスが顔を出す。 

やっと出逢えた1匹
やっと出逢えた1匹

一見流れが平坦に見える浅い場所でも、両側に葦が続いていれば魚がその下へ身を寄せているのが分かった。 そんなに上手とは言えないキャストだがそこへギリギリを狙ってミノーを落としていく。

 

こういうところは魅力が無いと見えて人が攻めないものなのだ・・・。

 

と思いながら、レテノールをアップでキャストしていると葦際から大きなヤマメが出てきた。

尺は有るように見えた。1m程しか追ってはくれなかった。

正直、あれ程大きいのが入っているとは思わなかったので油断していた。

 

ここで獲れるかどうかが上手い人との違いなんだなと自分の腕の現状を自覚する。

 

しかし、魚が着いているポイントの傾向が分かったのは収穫だ。

川を上がり、今度は今の川の本流へ車で移動する。

ある橋のところから左へ曲がる。直感的に気になったのだ。

 

100m走ったところで車を止める。川へ降りると、ちょうどそこは瀬になっていて深さがあり流れが速く、片岸は葦になっている。

 

ココは居る。

 

瀬の下流へダウンで投げるとヤマメがミノーを齧りついた。

対岸の葦際へアップクロスでアプローチするとイワナが出た。

短い区間だが魚影は濃い。

 

川を渡る。

瀬の上流は左からカーブしていて対岸の葦を勢いよく洗っている。程よい深さもある。

 

レテノールを上流のカーブの始まりへと投げ入れる。そうやってドリフトさせながら葦際を平行に流してみる。流れが速く、カーディナルでの巻取りは大変だ。

 

そうして数投したところでヤマメが追ってきた。ここは逆光で足元近くにならないと水中が見えないのだが、運良く見える範囲でバイトしてくれた。

秋色のヤマメ
秋色のヤマメ

秋色のヤマメがネットに収まった。

それほど大きくはないけれど、十分感動できる美しいヤマメだ。

いろんな色が凝縮したように見える、このヤマメの肌。

 

やっと今日の釣りが形になったような気がする。

 

何枚か写真撮影に付き合ってもらい彼を流れに帰した。

 

この魚が出たけれど、ここのポイントにはまだ入っているんじゃないか。

そういう雰囲気がこのポイントにはあった。

 

続けてミノーを投げ入れる。葦際ギリギリを流してきたミノーが逆光からようやく見える様になったところで、その後ろにデカいヤマメが付いてきていた。

もうリトリーブする距離が無い。咄嗟にミノーをターンさせ時間を稼ごうとしたが、ヤマメはそのまま流れに乗って下って行ってしまった。

 

軽く尺は越えていただろうそのヤマメは婚姻色を浮かばせた雄だった。

それがはっきりと分かるほど近くまで追ってきた。

 

正直、さっき釣った美しいヤマメの存在は一瞬にして色褪せてしまった。

 

それからも暫く釣りを続け、悪くない魚を掛けることは出来たが、あのヤマメの姿が頭から離れることはなかった。

 

 

Tackle

Rod Casket Revolution RB55MS

Reel Abu Cardinal 33

Line ナイロン5lb

Minnow Rhetenor 48S 薄型55mm 試作品42mm 

 

夏祭り

2012年9月某日

 

某三陸沿岸河川 & その支流

 

 

この夏は記録的な渇水が続いている。内陸の地元河川は厳しい状態のままだ。

魚はいるのだろうけれどこんな状態ではミノーにロクに反応してくれない。

 

水のあるところは何処かないかと探していたところ、三陸のとある本流筋が頭に浮かんだ。

あの川なら渇水になっても十分釣りにはなるはずだ。

 

そう思ったら、夜明けに間に合うように深夜の国道を車を走らせていた。

予定通りに現場に着き、最初のポイントにレテノールをプレゼントする。

すると、連続で4バイト3キャッチとなり、これはスゴイぞと思ったら反応が有ったのはそこだけで釣り上がっても、雰囲気がある深瀬を流してもそれから本流は沈黙してしまった。

 

水温が高いようだ。朝の段階でも20℃近く感じるし、ちょっと泡が立っているところもみえ、薄く濁っている。この濁り方は良くない。

こういう流れでは粘っても無駄なことが多いので、さっさと本流を見切って上流の支流へ向かう。

 

地図から地形をある程度判断して、良さそうなところに先ずは適当に車を停めて入渓する。

この支流も例年に比べれば渇水だが、元々水量が多く釣り上がりに苦労することもあったので逆に助かる。それに渇水してるとはいえ本流に比べれば水温は若干低いし、なにより流れが生きている。

只、長い間増水していないせいか底石の苔が多く足が滑る。

支流は良い感じの流れ
支流は良い感じの流れ

入渓してから200m位は魚が見えなかったが、あるところから状況が一変した。

瀬の石の周りから何匹もヤマメが現れては、ミノーに絡みついてくる。大きい個体は見えないけれどチビは少なく、7寸前後がキャストするたびにチェイスしヒットしたりUターンしていく。

10m進むまでに3バイト4バイトもしてくるのだから楽しくて仕方がない。

ミノーは試作品42mm
ミノーは試作品42mm

ヤマメ達はかなり御機嫌な様子なので、いろいろとミノーを試し変えてやってみる。

ゴールドよりもシルバーの方が反応が良いようだ。それとアップよりもクロスに近い角度で投げて時間を掛けた方がバイトに持ち込みやすい。

 

そうと分かれば、それで集中攻撃するのみ。キャッチしてはリリースを繰り返しながら、目につくポイントへミノーをプレゼントしていく。

殆どがヤマメだがイワナも顔を出す。

 

この辺の区間が魚影が多いことは十分確認できたので一度川を上がる。

 

車で少し上流へ移動して再度入渓する。

この辺は岩盤底が多いようだ。ここら辺は岩盤底に変化が少なく、ヤマメの影がまばらだったがしばらくするとスリットが現れ始めた。

ヤマメ達はそのスリットの底に入っていた。

 

スリットにミノーを横切らせると下から一気に喰い上げてくる。

まるで目標に向かって打ち上げられた対空ミサイルだ。1つのスリットから3匹前後がアタックしてくる。

ここでもアベレージは変わらないが、魚影の濃さはピカイチだ。

グッドコンディション
グッドコンディション

今日はなんていう日だろう。

こんなに素直なヤマメ達に逢うのは久しぶりだ。キャストのし過ぎで右手首が少し痛くなってきた。

そうなってしまった手元を見て、ちょっとおかしくて笑ってしまう。

 

気付けば夕暮れだ、そろそろ川を上がらなければ。

少し先に退渓できるところがみえる、あそこまでにしようと思ったところで本日最後のヤマメに出逢えた。

本日最後のヤマメ
本日最後のヤマメ

肉付きがよく背中の盛り上がった綺麗な魚だった。身体はくすんだベールを纏っているようで産卵へ向けた準備中のようだ。

数年後にはこの魚の子供に逢えるように願って流れに帰した。

 

 

Tackle

Rod Casket Revolution RB55MS

Reel Abu Cardinal 33

Line ナイロン5lb

Minnow Rhetenor 48S  試作品42mm

手応え有り

先月末、新たに川を一つ開拓した。

岩手県にある北上川水系支流の上流に流れ込む川だ。

規模はそんなに大きくないが釣りをするには十分な水量を維持していた。

ここのところ地元の川は渇水が続いていて、その川はまともに釣りができる貴重な川だ。

 

その日は昼を過ぎてから開始したので3時間少々だったが良いイワナが釣れていたし、深瀬には良型ヤマメの姿も見えていた。

 

そして先日、この地方に雨が降ったと友人から連絡があった。

チャンス到来だ。

その友人と都合を合わせ、朝から出撃することになった。

 

前回の下見から判断するに魚道のある堰堤の上からが魚影が濃くなると分かっていたので、それまでは釣り飛ばさない程度に探りながら、上流へ歩いていく。

 

堰堤を越えるまでは7寸までのヤマメまでしか二人とも掛からなかった。

それを越えると魚影が濃くなりルアーへの反応も良くなってきたし、良型の姿も見える。

 

それから暫くして、瀬で今までとは明らかに違うサイズのヤマメが友人の操るレテノールに襲いかかった。

ギラギラと太い胴をこちらに見せつけて抵抗するヤマメを手元に引き寄せてくるロッドはバット近くまで曲がっていた。

そのヤマメは尺を越えていて銀が強く、本流から差してきた魚であると思われた。

全身の身がパンパンに張っていて、いかにも本流域でベイトを飽食してきた身体だ。パーマークはかなり薄く傾けないと見えないレベルだ。

 

ランディングした後に気付いた事だががミノーのアイが変形していた。それだけの相手だったということか。

 

さらに上流では私も良型のヤマメを釣り上げることが出来たが写真を撮ろうとカメラを準備していたところネットから脱走されてしまった。

その個体もよく肥えていたがパーマークははっきりとしていて、この川で生まれ育ったものだろう。

素晴らしい容姿を心のフォルダに記憶する。

 

それから二人とも幾らかのヤマメとイワナを追加して、本日は終了。

 

 

今週になってやっと気温が下がってきた。この川にはさらに本流筋から遡上が期待できる。

居着きの個体でも尺上は十分望めることが分かった。

 

残りシーズンはもう少ないが楽しみな川が一つ増えたということだ。

 

 

Tackle

Rod Casket Revolution RB55MS

Reel Abu Cardinal 33

Line ナイロン5lb

Minnow Rhetenor 48S 薄型55mmプロト 試作品42mm

 

友人のレテノールのカラーはGG(緑金)でした。

 

魚に逃げられてしまったので今回はお見せ出来るような写真はありません。

すいません。

ちょっと遠出して

2012年8月22日

宮城県荒雄川 C&R区間

 

地元の川はここ最近ずっと雨が降らずに渇水が続き期待薄なので、ちょっと遠出してニジマスにでも遊んでもらおうかと思って宮城県の鬼首にある荒雄川のC&R区間へ向かって暗い内から車を走らせた。

 

6時頃に現地に着き、ちょうど店を開けたばかりの商店で遊漁券を買うついでに川の状況を聞いてみる。

今年はこの辺でも30℃を越えることも多く川も渇水とのこと。

実際、車から見た流れは去年訪れた時よりも大人しい。

それに今日も晴れる予報であったから魚が相手をしてくれるのは午前中までだ、せいぜいあと4時間かそこらだろうと予測しながらシューズの紐を結ぶ。

 

幾つか有る堰堤下のプールから入渓し、先ずは広く探るためスプーンをプレゼントする。

散発的にライズが有るが何投かしても反応無しなのでさっさと見切って上の瀬を目指す。

 

堰堤は得意ではないしあまりやる気も無い、ニジマスを相手にするなら瀬で掛けた方が断然スリリングだ。

今度はブレットンをスナップにセットしアップクロスにキャスト。このブレットンは糸撚れがしにくいようにある工夫をしたものだ。

着水し、数mも巻かない内に手元に ゴンッ! と重いアタリが来る。

水面下は偏光を掛けても見えない状態だったが反射的に合わせ、その後カーディナルのドラグが断続的に悲鳴を上げラインが引き出されていった。

 

でかくはないが悪くないサイズのようだ。

 

何回かのヘッドシェイクをいなした後、コンクルージョンに迎え入れた。

荒雄川のニジマス 42cm
荒雄川のニジマス 42cm

顔付きやプロポーションから察するに元は放流魚なのだろうが、ヒレは回復していてそれなりに引いてくれた。欲を言えばジャンプしてくれれば良かったのだけれど、相手をしてくれたことに感謝だ。

 

まだ水温が上がる前なので瀬に魚は入っているようだ。しかし、朝の時点でも20℃あるように感じられ、そのうち魚たちは堰堤などの深場に沈んでしまうだろう・・・。それまでの数時間が勝負と改めて気合を入れて上流へ進む。

 

ブレットンからパンサーへチェンジし、落ち込みにサイドから投げ入れ白泡の中を通してくる。

スピナーを引っ手繰るようなバイト。

しっかりと合わせを入れ、ハンドルを回して半ば強引に足元の溜りまで誘導した。

今度は雄のようだが、これもヒレは伸びているが放流魚のようだ。

サイズは測らなかったが30後半というところか。

 

何匹か釣れたのでスピナーからミノーへチェンジする。試作品の42mmだ。

腹には重りを付け、リアにシングルフック1本のセッティング。

 

そのまま釣り上がって試作品にもヒットした。

これは自然繁殖か?
これは自然繁殖か?

30cm程の小型だがヒレや体を見ると放流されたものではない気がする。自然繁殖しているのだろうか。

こういう魚が釣れると気持ちが良いものだ。

サイズの割によくファイトする。このまま大きくなってほしい。

 

もしかしたら岸際を泳ぐ小魚はニジマスの幼魚だろうか。パーマークが見えたから鱒類なのだろうけど種類までは分からなかった。

 

それから何匹かC&Rを繰り返していくうちに大分熱くなってきた。太陽も結構上まで昇っている。

予想通り、反応が鈍くなってきた。時刻は10時を過ぎていた。

水温も2~3℃上昇しているか。

 

もうあまり期待できないと思いつつも上流に進み、それから小型のニジマスとヤマメを追加し、適当なところから川を上がって終了とした。

 

7時間ほどの釣りだったが十分に遊べたし、ルアーの改善点がはっきりしたことは収穫だった。

次は改良したルアーを持ってくればもっと釣れるはずだ。

 

 

Tackle

Rod Casket Revolution RB55MS

Reel Abu Cardinal 33

Line ナイロン5lb

Minnow Rhetenor 48S 薄型55mmプロト 試作品42mm

spinner ブレットン パンサー セルタ ニアキス

spoon   5g前後 各種

 

 

 

 

もう一度、あの川へ  その2

もう何匹釣ったのだろう。初めは数えていたがそれは途中からどうでもよくなった。

 

ミノーを良型に持っていかれはしたが、相変わらずヤマメ達は騒がしいままだ。

 

そのまま釣り上がり今度は流れがカーブして瀬になっていくポイント。

Kさんがアプローチする。

瀬の中でギラギラと体をくねらせている魚が見えるが中々掛からない。魚種は分からないがイイ型だ。

何投もするが口を使ってくれない。

今度は交代して私が投げることにする。

 

初めはレテノールを投げていたがイマイチ反応が鈍い。あれこれ付け替えて薄型55mmのブラックチャートを試す。

するとまた反応がみられた。しかし、特定のコースでしか反応してくれないようだ。

 

こいつはデリケートだぞ・・・。

 

結局、こいつの正体はわからないまま魚は沈黙してしまった。

魚の方が上手だったみたい。

 

お日様も高くなってきて気温も上昇してきたが、まだ魚は反応してくれる。

 

ある程度釣り進んだので、ちょっと川を上がって違う区間を見てみることにする。

 

今度は前回釣ったところを含む区間に入る。

入渓してちょっとのところでイワナが顔を出す。今日はヤマメばかりだったので新鮮だ。

 

そうしたところでKさんがまたイワナをヒットさせる。ぐいぐいと引いて抵抗したが寄せてみると、これは良いサイズだ。

ネットインしたイワナにメジャーをあてると32cmの尺上だ。グネグネと逃げようとするイワナをネンネさせ写真に収めるKさん。

 

「やっぱり今日は良いぞ。次は尺ヤマメだな。」

 

今度は私が先行させてもらうことにする。

そうすると次に本当に尺クラスのヤマメがヒットした。

 

瀬の中でヒットしたヤマメに軽く合わせると、ヤマメは横に走った。

そうして今度はローリングしながら手元まで瀬を下ってきた。下ってくるヤマメの口元を見るとテールフックが下あご先に1本掛かっているだけだ。

 

まずい。早く掬わないと。

 

手元に寄せ、背中のネットを引き抜いてヤマメを掬おうとするがローリングしながら水面付近で左右に逃げる。

そうこうしている内にヤマメはローリングしてフックを外して流れに戻って行ってしまった。

 

これは明らかに自分のミスだ。

ランディングに手こずってしまったこととヤマメのチェイスが目視できなかったために合わせが一瞬遅れてしまったことが原因だ。コンマ何秒の世界にその魚が獲れるかが掛かっているのだ。

 

目測31,32cmといったところだろうか。間違いなく今日イチのヤマメだった。

 

 

 

お日様は南中を既に超えている。あきらかに魚の追いが無くなってきた。

気温も高いが水温もかなり上がっている。測ってみると21℃もあった。朝は16℃だったので5℃も上昇したのか。これは魚にとってかなり厳しい。

 

まばらになった反応にお祭りが終わったことを実感する。途中、上空の雲から雨が降ってきたが活性がまた上がることは無かった。

そろそろ川から上がることにする。

 

 

今日は間違いなく今年一番の活性のヤマメ達に逢うことが出来た。

しかし、良型を釣り逃がし自分の未熟さも彼らに教えてもらった1日だった。

 

 

Tackle

Rod Casket Revolution RB55MS

Reel Abu Cardinal 33

Line ナイロン5lb

Minnow Rhetenor 48S 薄型55mmプロト 

もう一度、あの川へ  その1

2012年8月5日

岩手県北河川

 

前回の釣行記で朝イチの川から移動した隣の川が好調だった。一区間で2時間くらいの釣りだったのだが、良いヤマメが反応してくれていたのだった。

今度はこっちを朝イチから攻めてみたいと思っていた。

 

そんな話を知り合いのKさんと前の晩に相談をして、早朝にコンビニで待ち合わせすることにした。

当日、予定の時刻より早く着いてしまったのでロッドにラインを通して準備して暫くしたところでKさんと合流し、件の川を目指す。

30分くらいで現地着。前回とは違う区間から始めることにする。

 

橋下に入渓。前回より水量は減っているが釣りをするには問題ない量だ。

この川が気になっていた
この川が気になっていた

最近使っている Aroow 50S をKさんに投げてもらう。

最初にKさんが数投もしない内に小さいがヤマメを掛けた。ほかにも2,3匹追ってきていた。

 

「これでボウズは無くなったぞ。」

 

と、半分冗談を言うKさんに次のポイントを譲ってもらう。

落差は無いが落ち込みの様になって瀬になっていくポイントにキャストする。

ミノーはレテノールのオイカワ。

ミノーをポイントにプレゼントしてヤマメのチェイスがすぐに見えた。

でも、いつもと違う。

 

ガッツン!!

 

明確なアタリが衝撃となってロッドまで伝わってきた。ヤマメの反応とチェイスしてくるスピードが素晴らしい。ミノーに凄い速度で急接近し、そのまま体当たりという感じ。

1匹目はスレだった。型は22,23cmというところ。

次のポイントでも、その次のポイントでも同じような反応を見せるヤマメ達。

素晴らしいスピードで追ってきて、そのままミノーを掻っ攫っていく。ポイントには必ず魚が付いていて反応を示す。

釣れてくるヤマメはどれもピカピカで良く肥えている。そんなヤマメがポイント毎に反応して釣れてくるものだから進むスピードがいつもよりもだいぶ遅くなってしまう。

不思議とチビが少ない。決まって8寸クラスが釣れてくる。

 

日の当たる何でもない浅い平瀬からもミノーを追ってくる。いつもはこんな所に居ないのだが。

 

今日はカーニバルみたいだ。

 

Arrow 50S を投げているKさんも順調に魚を掛けている。

 

レテノールとはまた違った、扱いやすいミノーだ。

 

と感想を頂いた。

作り手としては幾つか気になる点がまだあるのだが、全長を2~3mm伸ばしてベリーアイを1mm後退させリップを小変更すれば目指す形に大分近付くはずだ。

 

そんな話をした後、Kさんが少し深い瀬の頭に Arrow をキャスト。

そのとき私は少し後方でラインを結び変えていた。

 

「切られた~。」

 

相手は尺はありそうないいサイズのヤマメだったらしく、眩しく腹に光を反射させてラインを引きちぎっていった。合わせた時もドラグも鳴らしてくれたと。

 

「ヤマメにミノー持ってかれたよ~。ごめん。」

 

別にいいんですよ。相手がそれ程の奴だったということです。今度はブラッシュアップしたArrow改でやっつけてやりましょう。

 

まだまだ祭りは続いている最中なのだ。

                                                         その2へ

 

 

長距離移動の末に

2012年7月28日

岩手県北河川 & 某三陸沿岸河川

 

本日は地元ではなく岩手県北部まで足を延ばす。

狙いは本流尺ヤマメ。

まだ暗いうちから目的地へと友人と車を走らせる。

 

やがて夜が明け、しばらくしたところで現地着。さっそくロッドを繋ぎ川へと降りる。

ゲーターから伝わる水温に若干のぬるさを感じつつミノーをポイントへプレゼントする。

 

期待した程、魚からの反応が返ってこない。

やはり水の状態か・・・。水が少しトロンとしている。生きている水ではない感じだ。

時折、チェイスが見えるもののスピードは無くやる気が感じられない。

 

 

結構厳しいぞ・・・。

 

 

幾らか釣り上がったところで友人が良型のヤマメを釣り上げた。流芯から飛び出してきて目の前でミノーを咥え反転した。この川の状態でよく掛かったものだと感心する。

 

ようやく魚の姿を見ることが出来たが、これ以上は期待できないと判断して隣の川へ移動することにする。

 

朝イチの川とは打って変わって次の川の状態はイイ感じだ。

水量も十分で流れの押しも強いと感じる。

 

魚たちもポイント毎に反応を示してくれる。数百mを釣り上がり何匹かのヤマメ・イワナを釣り上げたところでこの川を上がる。

近い内にまた来たい川だ。

 

 

さて、時刻はまだ昼を過ぎたくらいだ。時間はまだある。

地図を確認し、内陸から山を越えて三陸沿岸河川を目指す。

峠を越えてしばらくすると目的の川の上流部に繋がっている道に出る。そのまま道を下り、地元の商店で遊漁券を購入して近くの適当なところから入渓した。

 

入渓点付近は最近放流したらしくチビヤマメが川中に散らばっている。

ミノーと交通事故しそうなくらいの数だ。

この付近は殆どがオチビちゃんばかりだが時折まともなサイズがチェイスしてくる。

 

少し釣り上がったところで開けた瀬に出た。

流芯へアップでレテノールをキャスト。ハンドルを回しカーディナルのベールを戻す。

何回もハンドルを回さないうちに手元に衝撃が走る。

根掛かるものは無いと反射的にアワセを入れ、さらにハンドルを回し万全を期す。

 

ジッ、ジィー。

 

カーディナルのドラグが鳴り、水面に刺さったラインが走っていく。

悪くないサイズだ。茶色の背中が水面に浮かんできた。イワナか。

足元に寄せてもまだ走ろうとする。

それを何とかいなし、コンクルージョンへ導く。

瀬の中の遊撃手
瀬の中の遊撃手

決着し、ネットに収まったのは32㎝のイワナだ。

体は筋肉質で太く、お腹も膨れている。瀬の中を泳ぎ回り、放流されたチビヤマメを飽食しているのだろう。

力強いファイトで魅せてくれた。

 

わざわざ峠を越えてきた甲斐があった。

そのまま夕方まで釣り続け、ロッドをたたんだ。

 

 

Tackle

Rod Casket Revolution RB55MS

Reel Abu Cardinal 33

Line ナイロン5lb

Minnow Rhetenor 48S 薄型55mmプロト Arrow50プロト 

太古の住人に出会う

山に入り、渓流を上っていくと時折、巨木に出会うことがある。

これは今年、岩手県のとあるダムの流入河川の上流で撮影したもの。

 

彼は何年此処に居るのだろう
彼は何年此処に居るのだろう

幹の太さは2m以上はある。

樹齢は一体どれくらいなのだろう。百年は軽く超えているだろう。

もしかしたら200年か、それ以上かもしれない。

それだけ長い間彼は森の変革を見守ってきたことになる。

 

太い枝のいくつかは枯れて途中から折れてしまっている。雪深い地方だから雪の重みで折れたのかもしれない。

それでも他の枝はしっかりとしていてたくさんの葉を付け太陽の光を受けている。

樹全体から生命力が溢れているみたいだ。

 

そんな彼の姿を見てたら少し力を分けてもらえた気がする。

 

なんて素晴らしいのだろう僕らのいる場所は。

 

 

そして、まだまだ川は上流へ続いている。

 

濡れ鼠になって

2012年7月5日

北上川水系支流

 

東北地方岩手はここ最近渇水続きでしたが、やっと雨が降ってくれました。

ちょっと前に雨が降り、5日に川へミノーを打ち込みに友人と行ってきました。

 

ここは、4月5月に良く訪れていた川で薄型55mmのスイムテストを行っていた所。

 

川に降りてみると水はあまり多くは無い。むしろ渇水に近い。町ではまとまって雨が降っていたがこの地域はそれ程でもなかったようだ。林道も思ったほど濡れていなかった。

 

 

 

苔生した樹
苔生した樹

もっと水が回復してくれていることを期待していたのだけれどな・・・。

 

期待と若干の不安を胸に最初に友人が川へミノーをプレゼントする。

すると小さいポイントからチェイスがあった。

 

良かった。魚たちの機嫌は悪くないみたいだ。

 

今度は次のポイントへ私がキャストする。

掛けることは出来なかったけれどスピード感のあるチェイスだ。

 

悪いどころかかなりいいかもしれない。

 

渇水と、皆諦めて最近あまり人が入っていないのかもしれない。そして幾らかの雨。

好条件が重なってくれたか。

 

ちょっと釣り上がったところでヒット。激しい躍動がラインを通して手元に伝わってくる。

Arrow50 プロトにて
Arrow50 プロトにて

いつもよりもアベレージが一回り大きい。

ルアーは Arrow50 のプロト。最近はこれを試している。魚の反応は悪くないし釣れるけれど幾らか気になる部分がまだ残ってる。

 

やはり今日はアタリだ。

 

渇水気味のため水深と水の押しが物足りないけれど活性は上々。

 

気分良く釣り上がっていく。

友人と共に何匹か釣ってはリリースを繰り返す内に雨が降ってきた。

途中から降ったり止んだりしていたのが本降りになったようだ。

 

雨粒が川を叩く。それに連られて魚たちの活性が一段と高まってきた。

ミノーを通せば必ず反応してくる。もの凄いスピードだ。

こんな日は年に何回も無いだろう。

これもArrow50 プロトで
これもArrow50 プロトで

そんなタイミングで今日イチがヒット。

写真が多少ぼやけてしまっているけれど25cmのオス。

普段はこのサイズは反応してもヒットしないことが多いのだけれど、今日は関係ないようだ。

 

既に全身雨に濡れてびしょびしょだけれど気にならなくなった。

 

さぁ、この先は堰堤だ。

と、残りの区間を釣り上がっていく。

 

そして、区切りとなる堰堤へ。

ここの堰堤はいつも渋いけれど、今日は違った。

 

一投目の着水直後に20cmクラスが水面に体を出すほどのアタック。

しかし、それは空振りでノらず。そのままトゥイッチしながら引いてくると25cmクラスがチェイス。

もう少し、あとミノーまで10cmか、5cmの距離だ。

次の2,3投も同じく、僅かの距離が縮まらない。

 

薄型55mmへチェンジして誘いのパターンも変えてみる。

一回一回のヒラ打ちを大きく、その後、場に留めるイメージで。確実に咥えられるタイミングを作る感じ。

それから2投目にヒット。

だが、側面にスレ掛かりだ。すぐに外されてしまった。

 

今日の川の状態でもあのバイトの浅さ。やはり、ある程度のサイズになってくると賢いのだ。

ああいう魚に口を使わせ獲れる技術を身に付けたい。まだまだ未熟、これからの課題だ。

 

 

その後、雨がさらに強くなり雷も鳴り出したので実質この堰堤が最後のポイントになった。

技術とミノー両方の課題が有ったけれど、久しぶりに良い釣りが出来た。

 

 

Tackle

Rod Casket Revolution RB55MS

Reel Abu Cardinal 33

Line ナイロン5lb

Minnow Rhetenor 48S 薄型55mmプロト Arrow50プロト 

沢の住人

釣りの帰り道で彼に出会いました。

 

ヒキガエルです。

 

何とも言えない顔してますね~
何とも言えない顔してますね~

苦手な人も居るでしょうけど結構好きですね。

 

この佇まいというか、何かを言いたそうな顔してますよね。

イイ顔してます。

無表情なんだろうけど表情があるみたいな。

 

 

変な奴に見つかっちまったわい。

撮るなら早く撮れよ。

 

 

ていう風にでも思ってるんでしょうか。

あとイイ顔してるなぁと思うのはモリアオガエルとかですかね。

でも近くのフィールでは見かけません。

 

正面からも失礼します
正面からも失礼します

立派なガマ口です。

やっぱり何かを言いたそうです。

 

何枚か写真撮影にお付き合いいただきました。

 

そして彼はジャンプしていきました。

でもその様子が、どっこいしょお~ って感じで見ててまた面白いのです。

 

体が大きくて筋肉が足りないんでしょうか。あんまり跳べません。

体に毒があるので天敵も少ないだろうから彼らにはこれ位で十分なのかもしれません。

 

暗がりの方へ進んで行きました。

 

バイバイ。

 

短時間釣行 (ホーム河川)

2011年5月末

北上川支流の支流 (ホーム河川)

 

先日、紹介したホーム河川開幕釣行から何日か経ったころ、午後から時間の都合がついたので夕マズメの短時間ですが行ってきました。

 

今日の水温は13℃近く。適水温に近づいたせいか前回の朝マズメよりも明らかにチェイスの数も多いし、ヤル気がある感じ。

 

やっぱりこうでなくちゃ!

 

 

レテノール 48S YM ヤマメ でヒット
レテノール 48S YM ヤマメ でヒット

イイ顔のイワナです。将来有望な雄イワナ。

 

今日は”らしい”ポイントからは何かしらの反応があります。

 

ヤマメの方が多く釣れる川ですが今回はこんなのも釣れました。

落ち込みの下からチラチラと顔を出して反応するヤツを何投も打ち込んで、やっと引きずり出したと思ったら、

 

よし、喰った! ん!?なんか違うゾ。

 

ヤマメとイワナのハイブリッド
ヤマメとイワナのハイブリッド
背中が凄い柄 (ブルーバックYM(プロトカラー)で)
背中が凄い柄 (ブルーバックYM(プロトカラー)で)

ヤマメとイワナのハイブリッド(交雑種)でした。

写真では見たことが有りますが実際釣ったのは初めて。

体はイワナですが顔付きはヤマメっぽく見えるし、側面にはパーマークがはっきり。

背中は虫食いが”走っている”よう。

 

ハイブリッドは一代限りで繁殖能力が無く子孫が残せない可哀想な運命ですが長生きしてほしいものです。

 

 

その後も良いテンポで魚が遊んでくれます。

 

そして、今回最も印象に残った魚が彼。

 

秋にもう一度
秋にもう一度

サイズは24cmとそれ程大きい訳ではないけれど、後頭部から背ビレにかけて肉付きがよく盛り上がり、ファイトも9寸サイズ以上のそれを感じさせてくれた。このポイント付近の餌を独占しているのでしょう。

 

何より、この時期で側面に紅が浮かんでいる。

このタイプだと秋にはかなり強く紅色に染まるはず。ずっと以前の記事に同タイプの婚姻色の写真があるけれど、この個体はもっと鮮やかに発色するのではないだろうか。

 

前回の釣行でも個性的な個体が釣れたけれど、今回のものは違うタイプだと思う。

 

前回のものは

パーマークが小さく歪に数多く。背中は茶色が濃い感じで頭が丸みを帯びている。ヒレ先が白い。

ヌメリが強い。

 

この個体は

等間隔にパーマークが並び規則正しい様に見える。体色は明るめで背中の黒点が少ない。顔付きはシャープ。ヒレは黄色。

 

 

小さな規模だけれど、この川には個性的な2つの個体群が居るような気がしている。

前回の個体は下流域で、今回のものは上流域で釣れた。

過去の釣行結果を思い出すとこれは一致しているし、個体群で棲み分けているのだろうか。

堰堤が何カ所かあるのでその影響もあるかもしれない。

 

これはもっと釣査が必要かもしれない。

 

 

Tackle

Rod Casket Revolution RB55MS

Reel Abu Cardinal 33

Line ナイロン5lb

Minnow Rhetenor 48S 薄型55mmプロトシンキング

 

 

新型52mm 渓流用プロトは次回の記事にて紹介いたします。 

 

アゲハ蝶

先日、出会ったアゲハ蝶。

黒と黄色のアゲハではなくて黒と赤のクロアゲハ。

どちらの蝶も綺麗だけれど個人的にはこちらの方が上品のような気がして好き。

 

幼虫のころは冴えない青虫だけれど、サナギを経てこの美しい姿に変身する。

モゾモゾと葉を齧っていたのに、これからは華麗に空を舞うことも出来るようになって。

 

 

写真の個体は羽化して間もないのかお腹が膨れており、飛んで逃げようとはしなかった。

おかげで接近して撮影できました。

 

 

 

 

ホーム河川開幕

2012年5月中旬

北上川支流の支流

 

今年は雪が多かったこともあって各地でいつもよりも雪代が長く続いていたようです。

過去に紹介しました紅色のヤマメが泳ぐホーム河川(過去記事)もそうでしたが、やっとそれが収まったようでした。

そろそろイケるかなと思って気になっていました。

 

それで今回は気合を入れて友人と朝イチから彼らに会いに行ってきました。

 

新緑の川は気分がイイ
新緑の川は気分がイイ

朝の水温は8℃程。雪深い地域ということもあって水温も他と比べると2、3℃位は低いように感じる。

 

入渓点から程なくしてチェイスが見える。魚はルアーに反応してくれる。

だけれど、それほど激しいものでなく単発が多い感じですぐにミノーを見切ってしまう。盛期のそれまではもう少し時間が必要かなと感じるけど、相変わらずココのヤマメは賢い。

 

しばらく釣りあがって友人にヒット。サイズは20㎝弱といったところか。

綺麗なヤマメに気分は盛り上がりますが、こちらは食わせきれない状態が続く。

次のヒットも友人へ。

 

う~ん、腕が足らんなぁ。

 

こんなでまたしばらく釣りあがっていってようやくヒットしました。

 

レテノール48S CT でヒット
レテノール48S CT でヒット

最初に相手をしてくれたのは22㎝位のヤマメでした。

 

嬉しいことにこの川独自の個体群(と思っている)の特徴である細かいパーマークを体に浮かばせている。

背・腹・尻の各ヒレの先端が白くなっていて、尻ヒレの付け根が張り出している。

放流モノとは明らかに違う個性を感じさせてくれるこの川のヤマメ達。

この細かいパーマーク
この細かいパーマーク

腹までに及ぶ細かいパーマークが特徴的。

この細かいパーマークを持つのは雌に多い気がする。

 

相手をしてくれたことに感謝しリリース。

その時、ちょっと水中写真に挑戦。

 

 

バイバイ
バイバイ

水中で撮った写真はいつもとはちょっと違う感じがして新鮮。

だけど結構難しい。

 

よしよし、なんとか釣れるじゃないか。

 

上流に行くと堰堤があり、そこで今日イチがヒット。

 

 

 

君に会いに来た
君に会いに来た

小さな川ですのでこの時期には珍しい26㎝の雄。

まだ回復しきっていないのか痩せ気味だけれど、薄い茶色の背中・張り出した尻ヒレ・側面の歪なパーマークと特徴はバッチリ出てる個体。

 

おそらく彼は秋には紅色の錦を身に纏うはず。尺上の立派な姿になって。

 

 

前からパチり
前からパチり

リリースしたところ近くから逃げていかないので水中撮影。

しばらくボンヤリしてるみたいだったけれど我に返ったのかピューっと泳いで行きました。

 

それから二人とも苦戦しながらも何尾か釣り上げて、最後の滝壺へ。

滝壺は魚は入っているけれどいつも手強く、二人で2匹で終了しました。

 

最後のポイント
最後のポイント

来月になれば水温も上がって調子も良くなるはず。

そしたらまた会いに来ましょう。

 

 

遊んでくれた山と川と魚たちに感謝。

 

 

Tackle

Rod Casket Revolution RB55MS

Reel Abu Cardinal 33

Line ナイロン5lb

Minnow Rhetenor 48S  薄型55mmプロトシンキング Rhetenor 53Sプロト(お魚泥棒)

薄型実釣 スイムテスト

2012年4月26日 

北上川水系支流

 

先日紹介しました55mmの薄型ミノーが完成したので早速スイムテストに行ってきました。

3日程前に降った雨で先週末のプレッシャーも抜けた良いタイミングでの釣行になりました。

 

先ずは堰堤上のプールでアイ調整をし、泳ぎを確認してみます。

すると早速ヒットしました。

 

薄型55mmプロトとヤマメ
薄型55mmプロトとヤマメ

まだ幼さが残る可愛らしいヤマメが遊んでくれました。活性は高い様で腹のフックに喰ってきました。

 

肝心の泳ぎの方はタダ巻きではタイトウォブリングに近くトゥイッチすると大きく倒れ、かなりフラッシングが強いといったところでしょうか。連続トゥイッチの反応もまずまず。

これからの改良でなかなか期待できそう。

それと上のパッションオレンジカラーの視認性が高く、非常に見やすいのも収穫でした。

 

今日の魚たちは御機嫌のようで、ポイント毎に反応が有ります。新型の性能を見るにはうってつけです。

大物は姿を見せてくれませんが釣っては放しを繰り返しながら釣り上がっていきます。

 

ブラックチャートとイワナ
ブラックチャートとイワナ

小雨降る中だからか、イワナの反応が非常に良く、型も今日はヤマメよりも一回り大きい。

ちょっと深さのあるポイントからはワラワラと一度に2~3匹がチェイス。

そして大きいものから連続ヒットしてきます。

 

素直な反応を見せてくれてこちらも嬉しくなり、釣り上るペースも早くなります。

 

幾つかの堰堤を越えると林道も無くなってしまいました。

ここから上はおそらく殆ど人が入っていないはず。

それからしばらく上を目指したところからは、全くスレを感じさせない反応でした。

ここぞというポイントからは必ず魚が顔を出し、すっ飛んでくるようなスピードでアタックしてきます。

 

本日の最大28cmと
本日の最大28cmと

上流で釣れたイワナたちはオレンジベリーの鮮やかな魚ばかり。

ヒレの白い縁取りが非常に美しい。

 

こんなに素晴らしい自然の色彩美はエアブラシでは再現できません。

 

帰り道では、またこの姿を見に彼らに会いに来たいと思いました。

 

山や川原にもだんだんと緑が増えてきました。

休憩の際に足元に咲いていた名前も知らない黄色い花が綺麗で一枚撮ってみました。

あと1か月もすれば山は緑で溢れて、山歩きがさらに楽しくなりそうです。

 

 

Tackle

Rod Casket Revolution RB55MS

Reel Abu Cardinal 33

Line ナイロン5lb

Minnow 薄型55mmプロトシンキング Rhetenor 48S

スイムテストをしに

2012年4月16日

北上川水系支流

 

 

そろそろ雪も解けて、里に近い川なら釣りになるかなと思って、以前作ったミノーのスイムテストを兼ねて2~3時間程近くの川の様子を見てきました。

 

やっと顔を出したフキノトウ
やっと顔を出したフキノトウ

足元にはフキノトウがようやく顔を出してきました。

春の風物詩の一つですね。

誤って踏みつけたりしないように気を付けながら川に向かいます。

 

川の様子はやはり水は多め。雪代のピークは過ぎているとは思いますが流れの押しが強くて、ちょっとやりずらい。週末辺りには良い感じになりそう。

 

3月に比べれば魚の活性は高まっていますが水温が低いためかタナが深いように感じました。

上まで上がってきてチェイスするのは小型が多く、ミノーを意識して沈めると25㎝クラスが反応してきますがテールフックにフレンチキスしてバイバイしていく魚も多かったです。

 

まだまだ未熟です。あれを獲れるようにならないと。

 

 

 

犯人は誰だ!?
犯人は誰だ!?

途中、こんな木を見つけました。

表面の皮が剥され、いくつもの穴が開いています。

犯人はキツツキでしょう。穴をあけて木の中のイモムシを食べていたのでしょう。

根元はすごいことに
根元はすごいことに

相当頑張って穴を開けていたらしく根元にはすごい量の木の皮が落ちていました。

キツツキはこの枯れ木がお気に入りみたいです。上の方にも穴がいっぱい空いていました。

 

 

 

Tackle

Rod Revolution RB55MS

Reel Abu Cardinal 33

Line ナイロン5lb

Minnow 55mmプロトシンキング Rhetenor 48S

予定と違うけれど  その2

反転した鱒に合わせを入れた瞬間、水面が盛り上がった。

鱒はその太い胴をこちらに見せつける。

 

しかし、重みが乗ったのはせいぜい1~2秒程か。

タイミングの微妙なズレからか針先に引っかかっただけという感じだった。

 

ミスった・・・。  外れた。

少し早かったのか。

 

針を外した直後、鱒はヘッドシェイクを2回ほどして戻っていった。

 

さて、どうするか。この鱒はまだ可能性のある鱒なのか。

鱒が戻るとき、逃げるようなスピードではなかった。獲物を仕留めそこねて興奮した状態のままの様に見えた。

 

まだチャンスはある。

 

熱が醒める前に早く次のキャストを。ルアーもこのままで行くことにする。

そして、先程より1m上流に着水させた。時間を稼ぐためと鱒にレンジを合わせることを意識して。

 

ドカッ!!

ミノーを落とし込んでいく途中で今度は下から食いあげてきた。

しっかりと合わせを入れる。

 

よし、乗った!

 

PEラインがダイレクトに力を伝えてくる。ロッドがガクガクと大きく振幅した。

暴力的なファイトにロッドワークとドラグで対抗していく。

鱒が連続でジャンプした。ロッドを左右に寝かせて対処する。

 

しかし、ジャンプが止まらない。

 

まずいな、数mしかラインが出ていない状態で何度もやられると外れそうだ。

 

ドラグを緩め、鱒をダッシュさせるようにしてやっと治まった。

5~6回はジャンプしただろうか。

そのせいで空気を吸ってしまったのかしばらくして大人しくなってきた。

 

ようやく手元に寄せてネットに導いた。

正体はサクラマスではなくニジマスだった。

光を反射しキラキラと眩しく、銀色というよりはプラチナを連想させるグラマラスボディだった。

 

尾も太く、ヒレも立派であり美しい。

まさに見事な一美だった。

 

写真を何枚か撮影した後、鱒を流れに戻した。

 

 

今回、サクラは咲かなかったけれど虹を掛けることはできた。

 

 

 

Tackle

Rod  Casket Triumph TRB77HS

Reel  Shimano STELLA 3000HG 

Line   PE 15lb

Minnow サクラ用70mm 80mm 各種プロト 

予定と違うけれど  その1

2012年3月29日 

某三陸沿岸河川

 

久しぶりに休みが一日取れたので、先日紹介しましたサクラ用プロトミノーのスイムテストと実釣をするために深夜から川へ向け車を走らせました。

 

夜明け頃に現地着。気温は氷点下でのスタートですが今年最初のサクラ釣行ですので気合が入ります。

最初のポイントをシンキングミノーで一通り流しましたが空振り。ですので、プロトミノーのスイムテストに移ります。まずは、70mmシンキング(Rhetenorベース)を投げ、タダ引き・トゥイッチ・ジャーク等を加えたり、飛距離・飛行姿勢を確認して一人で納得しながら一通り終了。改良すべき点はいくつかあるけれど将来有望かなと。(今は40点くらい)

 

次のポイントに移動し今度は、サクラ戦隊の80mmを試してみる。

あらら、予想と結構違うなあ。 こんなハズでは・・・ (こっちは25点)

でも、飛行姿勢は良く重心移動に迫る飛距離。何か一つは取り柄があってよかった。

 

 

さらに次のポイントに移動。

ここからは先の70mmミノーで一日通すことにして100m程ある瀬を釣り下る。

 

クロスからアップクロスにキャストし、ドリフトさせながらかなり軽めのトゥイッチを掛けて流していく。

トレースする距離と時間を稼ぐためラインの巻取りは最小限にしながらもレスポンスに優れるバルサミノーはしっかりと水をかんで泳いでいるのがPEラインを通して伝わる。

徐々に太陽が高くなり、山の日陰だったこのランにも光が差し込んできた。

透明感のある薄いエメラルドグリーンの川面に光がきらきらと反射し、先程までとは違い川に生命感が溢れてきたように見えた。

暖かさが感じられるようになってきたが、あと10m程でこのランも終了。もう一回流そうか・・・

 

ランの最後は大岩と岩盤がえぐられ一番の深さがある。

 

アップクロス気味にキャストし、少し沈ませてから軽くトゥイッチをしていく。

深みから戻ってくるミノーの後ろに白銀の魚影が追ってきている。

すでに浅瀬に差し掛かっていたが、鱒は目の前のミノーに集中している。

タダ引きの後にトゥイッチすると鱒がミノーに追いつき、咥え、反転した。

 

それを目で見て確認し合わせを入れた。

 

 

                                                         その2

 

Catch a memorial one

2012年3月8日

北上川水系支流上流域

 

先日3月3日の釣行時にArrow 67S のスイムテストを行っていましたが、その日の川の状態はあまり水量が有りませんでした。正直、もっと水深と水量が多いところで確認したかったので本日別の川にてスイムチェックを行ってきました。

 

試作品には上出来すぎるほどの相手で入魂することが出来ました。

 

 

このネットが役不足とも思える51cm
このネットが役不足とも思える51cm
コンクルージョン30と
コンクルージョン30と

ポイントは水深のある淵から開きにかけて。水色は雪代が入り始め濁り気味の水温3℃。

Rhetenor 48S にて一通り流しますが反応なし。

 

Arrow 67S プロトに付け替えもう一度下流に下ってアップクロスにて二流し目。

 

着水後水深を稼ぐために2~3秒ほどカウントダウン。ロッドにはミノーの動きが伝わってきます。もう少し引き抵抗を減らした方が良いかな? と思いながらミノーがかけ上がりを通過した直後、ドスンと重い手応えが。反射的にロッドを煽り、アワセを入れますがそれが不要とも思えるほど強いアタリ。

すごい重量感とストロークの長いヘッドシェイクから決して小さな相手ではないことが分かります。

流芯に乗って下られると厄介なので相手を本気にさせないよう慎重にファイトすることを心掛けます。

 

5ft5inch のロッドは張りつめた弓のように曲がり、

雪代の流れから姿を現した相手に最後までカーディナル33のドラグは歌い続ける。

 

無事にコンクルージョン30に収まったのは51㎝のイワナ(アメマス系)でした。

 

 

Arrow67S をその口に
Arrow67S をその口に
丸太のようなボディ
丸太のようなボディ

Tackle

Rod Revolution RB55MS

Reel Abu Cardinal 33

Line ナイロン5lb

Minnow Arrow67S 各種プロト  Rhetenor48S

2012年 解禁

2012年3月3日 北上川水系支流

 

長かった禁漁期間も終わり、2012年のシーズンが始まりました。

今年の冬は各地で大雪で今も冬の景色が広がっています。

 

日中は日が差してきて暖かさが感じられるほどでしたが、魚の活性はまだ低いようでなかなか姿を見せてくれません。バイトも浅く、針掛かりしません。

Rhetenor48S のスイムチェックや試作品のスイムテストをしながら釣りあがっていきます。

途中、見事な氷柱があり本格的なシーズンまではまだ時間があることを感じさせます。

 

思わぬ珍客の登場に近づいてシャッターを切りました。

彼はもうすぐ北に移動していくのでしょうか。

仲間はどこへ?
仲間はどこへ?

Tackle

Rod Revolution RB55MS

Reel Abu Cardinal 33

Line ナイロン5lb

Minnow Rhetenor48S   試作品

ミノーの製作も進んでいます。

何回ものコーティング作業やアルミ貼り・塗装を経て完成へ近づきます。

完成予定は3月下旬頃になります。